俺の気持ちなんて、貴方にわかるハズない…
だから俺はずっと胸に秘めて…
















ガラッと教室のドアが開く音がした。
俺には関係ないと、思ったのに。








「長太郎ー」
「あ!宍戸さん!」








毎日聞いている声。−−−−宍戸先輩の声。
鳳と宍戸先輩は付き合っている(らしい)
ドアのほうを見ないで、外を見て、声を聞かないようにしてるのに。
何故そんなとこで話してるんだ。








「どうしたんです?二年の教室まで来て…」
「今日部活休みだとよ。監督が用事あるって」
「それをわざわざ俺に?」
「! 違ぇよバーカ。たったまたま通りかかっただけだから」
「そうなんですか…ちょっと残念だな…」
「ウルセー。…日吉は?」
「窓側の席で黄昏てます」








…黄昏てなんかねぇよ。と、呟いた日吉は何処か哀しそうで、
でも、誰一人そんな彼に気付かなかった。








さっさと俺の中から消えてくれ…こんな想いなど、消えてくれ。
(消したくないのかもしれない)
ずっと押し殺してきた感情が、溢れそうになる。
(もう溢れているのかもしれない)
だから、早く、さっさと此処から離れて。
(本当は離れてほしくないのかもしれない)
俺の前で楽しそうに鳳と話すな。
(凄く、ツライから)










「おい日吉」
「…はい」


ツライのに。


「さっき長太郎と話してたこと聞こえたか?」
「…いいえ」
「そうか…今日は部活休みだからな」
「…わかりました」
「…御前…顔色悪い。具合悪いのか?」
「…違いますよ」
「ふーん…」
「宍戸さーん!ちょっといいですか?」
「あ…」
「鳳が尻尾振って待ってますよ。早く行ってあげたらどうですか?」
「…おう。無理すんじゃねぇぞ」
「……」








俺の前ではあまり笑わないのに、鳳の前だとよく笑う。
ほら、今も。笑顔で話してる。

どうやっても俺のものにはならない。
(だって彼は鳳のもの)
あんなに幸せそうで、
(鳳の前だけ)
ツライ。
(痛い)
こんな気持ちになるのは彼に対する想いが強いから?
(きっとそう)
でも…伝えない。伝えられない。
ずっと、胸に秘めておく。俺の気持ち。

俺は貴方が−−−−














−−−−好き…











End






















初めて書いたわか。(若だからわか)
微妙…
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