今日は俺の誕生日。大好きな奴からの祝いの言葉をガラにもなく待っていた…





が。何故か今日は朝から長太郎の顔を見ていない。イベント好きのアイツが俺の誕生日を知らないハズない…
自ら二年の教室に行くのは気が引けるから大人しく待っていてやろうと思っていたのに。

来ない。

クラスで仲がいい奴らには祝いの言葉とプレゼントを貰い、ファンだと名乗る子にも何かしらプレゼントを押し付けられた。
正直、俺は長太郎からのプレゼント以外は貰いたくねェ。けど半分ヤケでいつもより愛想良く頂戴した。


「はぁ…」
「よー宍戸。モテモテじゃんか」
「羨ましいぜぇ？」
「欲しいならテメェで口説けよ」
「お。かなり不機嫌…何かあったのか？」
「別に。さぁて、部活の時間だ」
「うっわヤベ！俺遅刻！また明日なっ」
「おう。俺は帰るぜー。じゃァな宍戸」
「おー」


部活、か…長太郎はいるのだろうか？


「遅いぞ宍戸」
「…悪ィ跡部」
「謝るんなら最初からするな。さっさと着替えてこい」
「おう」


あ…跡部も祝ってくれてねェ……なんて少々凹みながらも部室に入ると……





「「Happy birthday！！」」





「……へ…？？」
「宍戸さんっ！！誕生日おめでとうございますーーっっ！！ｖｖ」
「…え…？(混乱)」
「おめでとさん、宍戸」
「「おめでとーっｖｖ」」
「おめでと、宍戸」
「……おめでとうございます（ぼそ）」
「な…何だよ…？」
「もーっ俺っ、朝一番に宍戸さんにおめでとうございますって言いたかったんですけど、皆で祝ったほうがいいと向日先輩とジロー先輩に言われて、それであの」
「……？？？」
「宍戸ようわかっとらんよ…鳳」
「え？！」
「つまりは、宍戸を驚かせて祝おうってことや」
「…そーだったのか…」
「そーそー！俺と向日で考えたんだぜっｖ」
「驚いたか宍戸？？ｖ」
「あぁ…かなり…（苦笑）」
「大成功だぜっジロー！！」
「いよっしゃぁ！！」
「それでじゃぁ俺、帰ります」
「コラコラ日吉。勝手に帰ったらアカン」
「………」
「宍戸」
「あ？」
「俺様からのプレゼントと皆からのプレゼントだ。ありがたく受け取れ。樺地」
「ウス。…おめでとうございます」
「お、おう…ってコレ…花束と…」
「特製ケーキだ」
「Σマジで？！デカっ…！（つか樺地よく持ってこれたな…！！）」
「開けて皆で食おうぜっ（キラキラ）」
「ジロー…向日も、これが目的か？」
「「Σ！！（ギク）」」
「ま、こんなデカイの一人じゃ無理だしな…ありがとよ」
「おう」
「それじゃー食うかー」
「「「おーっ！」」」



それから夜までどんちゃん騒ぎ。ジローが監督を上手く丸め込んでくれたお陰で今日は部活無し。（流石ジロー）
時間はあっという間に過ぎ……



「じゃーなー宍戸ー」
「気ィつけて帰れよー」
「おー。御前等もなー」
「…宍戸さん」
「…よし。長太郎。一緒に帰るぞ」
「！…はいっ」


暗くなった道をいつもよりゆっくり歩きながら、俺はさっきの時間の余韻に浸る。


「…宍戸さん」
「ん？」
「改めまして、おめでとうございます」
「おうよ。サンキュな」
「朝一番に言えなくてすみません…」
「いいって。長太郎からの祝いの言葉ならいつだって嬉しいぜ///」
「そうですか？良かった…ｖ」
「ん///」
「あ、コレ、プレゼントです」
「？？…開けてもいいか？」
「勿論です。あ、荷物持ってますよ」
「ん」


長太郎に荷物を預けて、貰った箱を開ける。


「…時計…？」
「色々迷ったんですよ…宍戸さんは何で喜んでくれるのかなって…」
「へェ…カッコイイじゃん」
「宍戸さんをイメージして作ってもらいました」
「ふーん…ありがとな長太郎（高そ…）」
「いえｖ」
「っと…もう着いちまったのか…」
「あ…」
「……泊まってくか？」
「Σえ？！いいんですか？！」
「ばっか。冗談だ」
「えー…そんなぁ…」
「明日も会えるだろ」
「……そうですね」
「それじゃ、」



そう言って俺は長太郎を引っ張り、





「え…？」











―――…ちゅ。








「…また明日」
「！！…はい（照笑）」
















俺は、絶対果報者だ。


























えんど。






















宍戸さんおめでとうございますｖｖ
ネタの神様が降りてきてくれたようで、何とか小説書けましたｖｖけど相変わらず駄作。
9月29日の誕生花はチトニア（メキシコヒマワリ）。花言葉は果報者。
だったと思います。それを意識して。

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